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ハーマン・メルヴィルの世界的名著『白鯨』の陰に隠され続けてきた実話を、『アポロ13』『ダ・ヴィンチ・コード』で知られるロン・ハワード監督が映画化した『白鯨との闘い』。2016年1月16日の全国公開を前に先日、大阪・梅田ブルク7で完成披露試写会が開催され、ニュースキャスターの辛坊次郎さんがトークゲストで登壇した。

本作は、1819年代に太平洋沖で、30メートルを超える巨大な白鯨に襲われた捕鯨船の乗組員たちの壮絶な闘いを描いたサバイバル映画。辛坊さんは2013年6月にヨットでの太平洋横断にチャレンジしながらも、マッコウクジラと衝突して船内が浸水。10時間の漂流を経て、海上自衛隊に救助されて九死に一生を得た経験を持つ。

「(事故当時は)高さ5メートルの高波、そして20メートルの暴風雨。浸水して、『15分で沈む』となった。人生で初めて『死ぬ』と思いました。救命いかだに乗り換えたときは、衛星電話、GPSなどが入った緊急持ち出し袋を持っていったのですが、その中のひとつでも欠けていたら私は助かっていなかった。あの持ち出し袋の後ろには何十万人の人が準備をしてくれていて、その人たちに今私は生かされている」

漂流中に、海上自衛隊の救命飛行艇「US2」に発見された。辛坊さんは「海上自衛隊は1億3千万人の納税があるから動いている。みなさまのおかげです」と頭を下げた。

鯨との衝突で絶体絶命を経験した辛坊さんだけに、「この映画は私が経験した恐怖を間違いなく味わえます。そして怖いだけではなく、深い映画でもある。史実に基づいたホンモノです!」と本作について実感をこめて語った。

また、「(太平洋横断の再チャレンジは)2年前から準備はしているので、明日にでも行ける。だけど、鯨は怖いです。前回は出航前に鯨のベーコンを食べてしまったのが原因。だから今は鯨断ちをしています(笑)」と笑顔でリベンジを誓った。

映画『白鯨との闘い』は2016年1月16日より全国公開
◇公式HPはこちら


取材/文・写真 田辺ユウキ(映画評論家)

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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。