このエントリーをはてなブックマークに追加

X-ミッション

★★★☆☆(3/5)

(C)2015 Warner Bros. Ent.(C)Alcon Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

映画評

2000年前後に「エクストリーム・アイロン」(極限の危険環境の中でアイロンがけをするクレイジーなスポーツ!)にハマったり、トム・クルーズが『ミッション・インポッシブル』シリーズでノースタントアクション映像を興奮して観たりしている、“エクストリーム好き”の身としてはとにかくテンションがアガる映画。

エベレストの山頂から飛び降りる、世界一危険な急流をボートで乗り切る…など自然の中で、超人的な離れ業をやってのけるエクストリームスポーツ・チームにして、世界を騒がせる犯罪集団。そして、彼らを追うFBI。なぜエクストリームスポーツをやるのか。それは、自然を脅かす人間たちへの警笛、そして自然への敬意。米国企業を襲って、奪った金品は貧民地区にばらまく犯罪集団に潜入捜査する青年の姿を描いている。

わきや股の部分がムササビの「ひれ」のようになっているウィングスーツを着て、山頂から飛び降り、風流に乗りながら山間を飛び抜ける「ベースジャンピング」のシーンはスリリングで圧巻。90度どころか反り返っている岸壁を指先感覚だけで登っていくところは、もはや「どうかしている」としか思えない。

彼らが挑む山などは前人未到の険しさのため轍がなく、自分なりのラインを見いださなければならない。自分を信じなければいけない。原題の「POINT BREAK」とは恐怖に支配されて姿勢が崩れてしまうことだが、それはつまり心身の軸がブレて危険に直面するという意味だ。軸が揺らぐと「道」から外れてしまう。

青年捜査官は、元エクストリームスポーツの選手。しかし仲間を失ったことで足を洗ってFBIに入る。そして潜入捜査をする中で、かつて打ち込んでいたエクストリームの魅力が再びよみがえっていく。自分自身に迷いが生まれる部分も、「POINT BREAK」に引っかかっている。

映像的な衝撃度がすごすぎて、ドラマやキャラクター設定が弱いのは気になるところ。女の子とイチャイチャしてダンスして酒を飲みまくってエッチしちゃうパーティーシーン(スティーヴ・アオキがDJ役でちらっと登場!)のハイテンションの方が結局はイイよね、と思えてしまうのはどうかと…(苦笑)。

監督/キャスト等

■監督:エリクソン・コア
■出演:エドガー・ラミレス/ルーク・ブレイシー/テリーサ・パーマー
■配給:ワーナー・ブラザース映画
■公開:2月20日

関連サイト(外部リンク)

http://wwws.warnerbros.co.jp/xmission
The following two tabs change content below.
田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。