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人気上昇中の金子理江、吉村界人が主演を務める映画『いいにおいのする映画』(公開中)の舞台挨拶が京都・立誠シネマにて行われ、酒井麻衣監督が登壇した。

本作は、“ブルータル・オーケストラ”と称されるVampillia(ヴァンピリア)の音楽世界をもとに、将来に迷う女子高校生が、ライブの照明技師を目指すことで、自分の未来にも光りを照らす青春映画だ。

酒井監督は、京都造形芸術大学で映画製作を学び、卒業後に就職。1年間の会社勤務を経て、映画作りの夢を追うために上京し、本作を製作した。

「私は決して(映画監督としての)才能はなかった。ファンタジーが好きだったのですが、在学中も『今の日本映画でファンタジーは作れない』と言われました。でも、この映画を作りたくて東京に飛び出したんです」と振り返る。

金子扮するヒロイン、レイは、Vampilliaとの出会いをきっかけに、自分の道を見つける。本作に「自分自身を投影した」という酒井監督は、若い観客に向けて「レイは心の中で魔法使いになりたいと思っているけど、なれない。そんなときにVampilliaさんと出会って、輝けるようになる。私もそうだったように、(レイと)同じようなことは、きっと現実にも起こると思います」と語りかけた。

「気の合う仲間が、きっとどこかにいるはず。自分の好きなものを、無理なく好きと言える相手。誰かに否定されても、自分でやりたいことがあれば、いつか同じ気持ちの人と出会い、一緒にやりたいことができるはず」という酒井監督。「自分の磨き方を、自分で考えながら頑張ってほしい」とエールを贈る酒井監督を、観客は熱心な眼差しで見つめていた。

映画『いいにおいのする映画』は全国公開中
◇公式HPはこちら


取材/文・写真 田辺ユウキ(映画評論家)

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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。