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狂言師・野村萬斎が先日大阪にて、自身初の現代劇となった主演映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』(全国公開中)の初日舞台挨拶のため、宮迫博之、安田章大、福本愛菜、金子修介監督とともに登壇した。

本作は、物や場所に残された人間の記憶、感情を読みとれる男が、かつての芸人時代の相方と、謎の事件を追いかけるミステリー。

そんな主人公にちなんで「特殊能力を持っているか」と尋ねられた5人は、
「安田君から『萬斎さんのお芝居は、(目の前に)何もないのに、そこに何かあるかのように見える』と言われました。確かに、ないものを、あるように見せるのが演技だと思うので、それは特殊能力かもしれません」(野村)、
「空気を読めるのが、特殊能力。この世界に入って一度も先輩に怒られたことがない。飲み会でも、先輩が怒りそうなタイミングを察してスッとトイレに立ち、帰ってくると後輩が、その先輩に怒られているんです。それができるので、僕は怒られたことがない」(宮迫)、
「素潜りです。15?20メートルはいけます。船のアンカーを取りにいくときは『やらせてくれ』と頼んで、いきます」(安田)、
「私は吉本新喜劇に所属しているのですが、先輩のおじいちゃんたちのセクハラが多くて、そのかわし方がうまくなりました。Mr.オクレさんは挨拶代わりにセクハラをしてくるので(苦笑)」(福本)、
「現場で気配を消せます。役者さんたちにプレッシャーを与えず、リラックスしてお芝居をしてもらえるように」(金子監督)とそれぞれ能力を披露した。

普段は芸人として活躍する宮迫は、劇中で野村とお笑いコンビを組んだことについて、「最初は(狂言の言い回しで)『何でやね~~ん』とツッコミがくるかと思った」と笑わせたが、「でも萬斎さんは特に練習をしなくても、アドリブで漫才ができたので、びっくりしました」とお笑いのセンスに脱帽。

野村は「お互い、やっていることは話芸でもありますし、しかも宮迫さんが相方だったので、大船に乗った気分で演じられました。盛り上げてくれるし、できました」と感謝した。

コミカルでありながら、さまざまな真相が紐解かれるにつれて、切ない気持ちも膨らんでいく。野村は「衝撃的な事件が脳裏に焼きつきます。それぞれのキャラクターの生き方を観て欲しい」と力をこめてPRした

映画『スキャナー 記憶のカケラをよむ男』は全国公開中
◇公式HPはこちら


取材/文・写真 田辺ユウキ(映画評論家)

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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。