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これまでもアニメ化、実写化がされてきた永井豪の人気漫画を、新たな感覚で映画化する『CUTIE HONEY -TEARS-』(公開中)。AIに支配された近未来を舞台に、人間の感情を持つ美しきアンドロイドの闘いを描いている。

本作で、西内まりや扮するキューティーハニー/如月瞳を苦しめる支配者・ジルを演じたのは、石田ニコル。「神コレモデルオーディション2010」のグランプリ受賞を機に、モデルデビュー。それから女優として、映画『パラダイス・キス』、舞台『RENT』などに出演。活動の幅を広げている。

今回のジルについて、「アンドロイドなので感情がない。人を倒しても、何も思わない。(演技としても)感情を顔に出さないようにしなければいけないし、単なるモノとして人を見なければいけなかった。演じていて、特殊な感じがしました。アクションシーンは容赦なくやらなきゃいけないので、カットの声がかかると、西内さんのところへ『大丈夫だった!?』と飛んで行って。いつも心が痛んでしました」と現場を振り返って苦笑い。

クールで、強くて、何事もパーフェクトに物事を片付けていくジル。一方でキューティーハニーは、自分のことを「不完全」と呼ぶ。

「この映画のひとつのテーマが、不完全。私も不完全なところだらけ。ハートが弱いし、ちょっとしたことで落ちこんだり、考え込こんだりしてしまう。でも、底の底まで行き切ったら、マイナス思考をプラスに変えて上がっていくんです」

本作は、近未来のフィールドを、ほぼCGで作り出している。CGの場面での撮影では、大掛かりなセットが用意されていない、ブルーバックの中での芝居が多くなってしまう。

「そういうときは、キャラクターの感情をリアルに持っていくのがすごく難しい。例えば、目の前の欲しいものを手に入れたいと考える場面。実際に人や物がそこにあれば、気持ちが自然に出てきますよね。でも何もないときは、大好きなブルドックや担々麺のことを考えてニヤッとなったりするんです」と“ニコル流”のチャーミングな演技プランを明かしてくれた。

ジルとは正反対に、感情がとても豊かな石田。プライベートで映画を観ているときも、物語にどんどん没頭していくそうだ。

「誰かに対して怒ることはあまりないけど、映画を観て泣くことはたくさんある。特に、登場人物が幸せになる瞬間。プロポーズのシーンでは必ず泣いちゃいます。ハッピーだと嬉しくて涙が出るんです。ファンタジー映画で主人公たちが権力争いをしているところを観た後なんかは、外を歩いていても『誰かが私を狙っているんじゃないか』と警戒してしまう(笑)。CMでも、15秒や30秒の間で泣いてしまうことが多い。入り込むというか、巻きこまれちゃう。『CUTIE HONEY -TEARS-』も、自分が出演しているからまだ冷静に観ることができますが、もしそうじゃなかったら、きっと巻きこまれて抜け出せなくなっていたと思います」

映画『CUTIE HONEY -TEARS-』は全国公開中
◇公式HPはこちら

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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。