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日本初のラトビアとの共同製作映画『ふたりの旅路』(2017年6月24日公開)。本作の記者会見が神戸市役所で行われ、桃井かおり、イッセー尾形が登場した。

本作は、ラトビアの首都・リガと、その姉妹都市である兵庫県神戸市で撮影。あることをきっかけに自分の殻に閉じこもってしまった神戸に暮らす女性・ケイコ(桃井)が、ラトビアの首都・リガを訪れたとき、過去の震災で行方不明になっていた夫(イッセー尾形)と不思議な再会を果たす。

ラトビアでのワールドプレミアを終えて、そのまま記者会見場へ直行してきたという二人。桃井は「先ほどラトビアから帰ってきました。マーリス・マルティンソーンス監督とは3度目のお仕事ですが、私ばかり日本の俳優で(一緒に仕事を)やっていても仕方ないから、いい人を紹介しなければいけないと思って、イッセーさんの名前を挙げました。ラトビアでの撮影は、私が出演したハリウッド映画よりも規模が大きかった。イッセーさんと昨日、一緒に出来上がった映画を観たのですが、面白かったね。こういう記者会見のときって、気に入っていない映画は本当に辛い。これはおすすめができます」と桃井節を交えて絶賛。

イッセーは「なんて言う会見ですか」と苦笑いしつつ、「かおりさんとは30代から舞台を一緒にやってきたけど、この二人さえいればどこにだって、世界は繰り広げられる確信がある。『沈黙』という映画で、台湾で撮影をしていた時に、かおりさんから『映画をやらないか』と連絡がきました。戦友だと思っているので、(『ふたりの旅路』が)どういう話の映画なのかは、国に入ってから聞こうと思った」と信頼を口にした。

桃井が演じるのは、神戸での震災に遭った女性。役作りについては、東日本大震災後の福島を舞台にしたドイツ映画『フクシマ・モナムール』の経験も生きたという。「生活は直るけど、心はどう立ち直るんだという気持ちでした。(震災から)4年経ってから涙が出るとか、元気になるためにどんなことでもするとか、喪失感から自分が分からなくなっているところを取り込んだ」

イッセーさんは、桃井との芝居について「かおりさんとやるときは、いつも基本ルールがある。『とにかく(芝居を)長引かせようぜ』と。そうしたら何かが出てくる」と長年培ったコンビネーションについて語った。

ちなみに2016年には「半分引退」の報道もあった桃井。「そうなの。もう半分、リタイアしている。定年が伸びている。老後を楽しみたい。私の大好きな方が『夫婦は老後が楽しい』と言っていた。私たちは、仕事をしなかったらリタイアですし。だから、テレビ局のプロデューサーには全然媚びる必要はないの。非常に清純に仕事ができている。いい年頃になって、前よりも野心なく、清純にやれています。あとは、日本で賞が欲しい。一昨年から5本も映画をやってきて、こんなに頑張っているのに(笑)。海外は賞をくれるんだから。この映画は当てたい」と絶妙な言い回しで意気込んだ。

桃井さんは、「引退って書いても良いからね。それで記事になるなら」と言い、最後に「(引退したら)ラトビアでウナギ屋をやりたい」と笑わせた。

映画『ふたりの旅路』は2017年6月24日より全国順次公開

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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。