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注目の若手女優・原菜乃華が主演する映画『はらはらなのか。』(公開中)。本作の舞台挨拶がシネ・リーブル梅田(大阪市)で行われ、出演者の松井玲奈、micci the mistake、酒井麻衣監督が登壇した。

この映画は、売れない子役・ナノカが、とある劇団との出会いを通じて自分の運命を変えていくファンタジー・ドラマだ。

さまざまな人と出会うナノカに、もっとも影響を与えるのが、松井演じる喫茶店の店主・リナ。いろんな言葉で、ナノカの背中を押していく。「たくさんの人に感謝しているくらい、救われたことがある」と話す松井は、「(AKB)48グループにいたとき、ライブですっ転んだことがあったんです。でも、何でもないふりをしてそのままライブを続けました。終わってから、ファンの方に『転んでいたけど、大丈夫?』と言われて、でも恥ずかしかったから、誤摩化すために『いつものことなので、大丈夫です』と答えたら、「そうやって、いつものことだからと言って頑張れる気持ちは、すごく素敵だね」おっしゃったんです。いつもは『失敗するな』と言われるけど、違う視点で自分のことを認めてくれたとき、救われた気持ちになりました」と振り返った。

京都造形芸術大学出身の酒井監督は、当時の恩師への感謝を口にした。「アート系の映画作りを目指す学生が多かったので、(ファンタジーや大作が好きな)私は浮いていたんです。そんなとき、先生である林海象監督が自分を助けてくれました。林監督のゼミを受けていなかったら、私は映画を撮れていませんでした」。

バンド「Vampillia」「VMO」で活動しているmicciは、「Vampilliaに最初、ギターで参加していたんですけど、なかなかうまくいかなくって、『音楽性が違う、こういうことはやりたくない』とリーダーに泣きながら言って一度辞めたんです。それから1、2か月が経って、『ベースが抜けたからサポートをやって欲しい』と頼まれました。仕方なく協力していたのですが、そのとき僕以外のメンバーが海外でレコーディングへ行ったんです。で、『すごいものができた』と連絡があってmその音源を聴いてみたら『これは売れるな……』と思い、正式にバンドに戻らせてもらった。売れればいいんです!」と裏話を披露して笑わせた。

また、ナノカの年齢の頃(12歳)はどんな少年・少女だったかという質問には、micciが「ドラゴンが好きだったので、ドラゴンになりたかった。ファンタジーの化身」、酒井監督は「ファンタジーや魔法を信じたくても信じ切れない時期だったんです。それまでサンタや妖精を信じていたけど、周りのみんなが信じなくなってくるし、どうしようという焦りがあったんです。そこで本を読んだりして、童話のあり方、サンタはどうやって生まれたかを自分なりに解釈しました」と、ともに夢と現実を行き来していた様子。

松井は、「ゲームとパソコンが友だちでした。家に帰るとネットサーフィンして面白い動画を探していた。そのときやっていたアンテナの張り方が、いまに生きているかも」と振り返っていた。

◇映画『はらはらなのか。』は全国公開中
◇公式HPはこちら

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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。