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累計発行部数1300万部を超える上田美和の大ヒット漫画を、山本美月&伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)主演で実写化した『ピーチガール』(2017年5月20日公開)。中身はピュアなのに、ギャル風な見た目から誤解ばかりされる女子高生ももを中心に、同級生とーじと学校一のモテ王子カイリとの間で揺れ動く様を描いたラブコメディだ。

メガホンを取ったのは、これまで『モテキ』『バクマン。』などの助監督を務め、今作が初映画監督作となる神徳幸治。今から約20年前、1997年に連載が開始された少女コミックの実写化にあたり、監督は現代の女子高生の生態を徹底的にリサーチ。雑誌Seventeenなどリアルな小道具にもこだわり、女子高生たちの声を作品に多く盛り込むことで、リアリティを追求していったという。

「ももとカイリのデートシーンは、ほとんどロケ地の高校生たちに取材したデートスポットで撮影しました。ちょっと見晴らしの良いところや通学路で話して帰るとか、行くとなんてことない場所なんですが、そこにリアルがあったりするんですよね。あとドキドキするって意見が多くて大事にしたのが、ふたりの距離感。だんだんあり得ないほど近い距離で話してて(笑)。でも、撮ってみると確かにこれはドキドキするなって納得でした」

後ろからギュッと抱きしめるバックハグや“逆”壁ドンなど、胸キュン要素も多く反映したというが、そんな監督も撮影中、不覚にもキュンとした瞬間があるそうで…「カイリを演じた伊野尾くんは、本当に優しくて。一緒にご飯を食べに行っても、僕が次の朝、早いことを知るとモーニングコールしてくれたり、美味しかったアイスクリームを両手一杯に持って差し入れしてくれたり。そういう気遣いに、男の僕でもキュンってしちゃいます(笑)」
劇中でもピンチのももをいつもさり気なく助けてくれるカイリを演じた伊野尾は、実際もモテ王子そのものだったよう!

そんな出演陣の中で、監督が見た目とは裏腹に最もギャップを感じたのは、ももの宿敵・沙絵を演じた永野芽郁だという。ももの持ち物から好きな人まで欲しがり、罠を仕掛けては台風のように周りをかき乱していく存在の沙絵の役は、決まるまでとても難航したと明かす。

「永野に対しては、純情な役柄のイメージが強かったので、初めは未知数なところがあったんです。でも、リハーサルからどんどん要求に応えてくれて、ここまでやるんだっていう思い切りの良さはちょっと僕もビックリするくらいで。原作でも沙絵はすごくひどい事を沢山するんですけど、たまに紙みたいに薄くなったり途中でバンって復活したり、どこか可愛げがあって憎めない。そこを永野はうまく演じてくれました。白目を剥いてるところから、すごく可愛らしい小悪魔的な顔になっていくのを見た時、この子はすごいことになりそうだなって思いました」と絶賛した。

今後、目黒あむの少女漫画『honey』の実写映画化を手掛けることも発表されている神徳監督。初監督作を撮り終えて、少女漫画を映画化するにあたり、時代を超えても変わらない普遍性を大切にしたいと語る。

「大人に認められる力もまだない10代の頃って、反発することで余計傷ついたり、ヒリヒリとした痛みを伴いながら、子どもたちなりに一生懸命生きている。原作を読んだ時、ものすごくキレイだけど残酷な青春時代というのは、20年前でも今も決して変わらないなと思ったのでそこを大事にしました。必死に笑って泣いて、ひた向きに生きている映画の中の彼女たちを観て、少しでも勇気づけられたり、明日からまた頑張ろうと思ってもらえるんだったら、ずっと作り続けたいなと思いますね」

映画『ピーチガール』は2017年5月20日より全国公開
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岡本春香
岡本春香
1985年生まれ。映画のインタビューを中心に執筆。出版社、編集プロダクション勤務を経て、現在は育児に奮闘しながらフリーライターとして活動中。