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日本を代表する漫画家・永井豪の原作のアニメをモチーフにした、イタリアのヒーロー映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』(公開中)。シネ・リーブル梅田(大阪市)では、この映画の魅力を深掘りするトークイベントが実施され、野村雅夫さんがゲストとして登壇した。

この映画は、ひょんなきっかけで超人的なパワーを身につけたチンピラの中年男が、アニメ『鋼鉄ジーグ』の熱狂的なファンである女性と出会い、正義感と愛情に目覚めていく物語。

野村さんは、ラジオ局「FM802」のDJとして活躍するほか、「京都ドーナッツクラブ」というグループを立ち上げてイタリア文化のおもしろさを日本に広げる活動も行っている。そんな野村さんはまず、「イタリア映画というと、マカロニ・ウェスタンや『サスペリア』などが知られていますが、実は、B級映画もたくさん量産されていた。1970年代から1980年代にかけては、ヒーロー映画も撮られていたのですが、日本では公開されず、忘れられていた」と、聞き慣れない「イタリア発のヒーロー映画」について解説。

野村さんは3月に、ガブリエーレ・マイネッティ監督と取材のために対面。野村さんはマイネッティ監督の2歳年下だが、話しているうちに、実はイタリアの同じ大学出身ということが判明。すっかり打ち解けあい、「彼は、『(アメリカの)マーヴェルのヒーロー映画は大嫌い!』と言っていた」と裏話も披露。

さらに「マイネッティ監督は相当な映画オタク。日本の作品はもちろん、イタリアの古い映画をたくさん観ているんです。あと、イタリアでは、日本アニメを観ている人が多い。ただ、日本放映時から8年くらい遅れてイタリアに入ってくる。『鋼鉄ジーグ』は、本来は僕らの世代じゃないけど、イタリアでは遅れて放映されていたこともあって、マイネッティ監督にとってドンピシャの世代の作品になった。日本アニメを放映しはじめた初期の作品として、イタリアの国民的アニメになっている。『鋼鉄ジーグ』をパロディーにしたテレビCMもあるくらい」とのこと。

そして最後に、野村さんは「これをきっかけに、日本でもっともっとイタリア映画全体の人気が挙がって欲しい。ジーグはイタリア映画を救う!」と異色ヒーローの“活躍”に願いをこめた。

映画『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』は全国公開中
◇公式HPはこちら

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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。