このエントリーをはてなブックマークに追加

『それ、自分がもし聞いてたとして、その気持ち伝わるかな?』
と演出家に言われた。

私が出した答えはNo.

『自分が伝わらないと思うなら、自分が【そうさせたいという気持ち】
にならないのなら、それは他人にも伝わらない。』

これは決して、“相手の気持ちになって物事を考えなさい”的なことを
言っているのではない。自分が伝えたいことを明確に自分がわかってい
て、かつ、自分でその気持ちが本物であり、強い意志を持っていないと、
伝わるわけがない。ということ。

当たり前のようかも知れないけど、何故か、その時、目から鱗状態だっ
た。伝えることに必死で、相手にわかって貰う事に必死で、どうやった
ら伝わるものなのかという根本的な視点をダイレクトにつくことが盲点
になっていた。

我々の職業は常に【伝える】ことに命をかけている。

伝えることを怠って何をもってこの仕事をするのかというほど、それが
真の目的の職業だから。しかしながら、正直、Liveにしてもテレビ番組
やドラマ、映画にしても舞台にしても、100%の視聴者、お客様方に伝わ
ることは到底ない。

そして、自分が伝えたいことが100%伝わることもない。
それは、残念なことではなく、これこそ当たりまえのことで、ひとそれ
ぞれ考え方や好みも違えば、その日の体調やおかれている環境も違うの
だから、感じ取る熱意や染み入る度合いも違う。

それでも、演出家やキャスト共通のその作品のそのシーンの伝えたいメ
ッセージ、自分なりにこの作品を通して伝えなきゃいけない想いを、よ
り多くのお客さまに、より”良いカタチで意思が伝わる”ことをもちろ
ん望んでいる。


といえども、仕事上ではなく、普段プライベートの生活でも、伝わらな
い事も多く、もどかしさを感じることもよくある。

The following two tabs change content below.
ソニン
ソニン
1983年高知県生まれ。2000年歌手デビューし、2003年には「高校教師」(TBS)で女優の活動を開始。舞台や映画に活動の場を広げ、現在に至る。