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       《人生の道の方向音痴だけにはなりたくない》

私は方向音痴である。

目標地点は決まっているのに、
下調べして地図も住所も電話番号も調べて目印も確認して、前回の失敗
も教訓にして、むかう。

だけど、新しい場所はまだしも、自宅近所で迷ったりするのがこの私。
中学生の頃、新しくお祖母ちゃん家から通うようになって何日かたった
ある日の下校時、最寄り駅の出口が違ったのですが、間違えた、のでは
なく、工事で光景が変わったのだと、その近所をウロウロし続けて、気
が付いたら辺りは真っ黒。一度だけではありません。引っ越すたびにや
っている気がします。

こっちだと信じて進んだら、なかなか目印が見当らない。電話案内され
ても「◯◯寄り」とか「◯◯通り方面」とか言われてもわからない。

『あなた今どこですか?』
ハッと気づく。

自分の人生の道も迷うことを。
自分の現在地を見失うことを。

そして、物理的に関係なくとも、意地でも方向音痴を治したいと更に強
く思ってしまう。

そうだ、なんだかリンクしているようで嫌なのだ。
いや、方向音痴ではない人でも、人生の道に迷うのだろうけど。

人生の道。
二者択一の道。
いや、何万通りの道。
いや、いや、それが道すらもわからない。踏み出したら何もなくて真っ
逆さまに落下するかもしれない。誰かが歩いた形跡もなく案内してくれ
る人もいない。自分のなかでは目的地はわかっていても、誰も、私のル
ートは知らないのだ。

その目的地はその人にしか想像つかないし、たどり着けない、その人だか
らこそ描けたものだからだろうか。

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ソニン
ソニン
1983年高知県生まれ。2000年歌手デビューし、2003年には「高校教師」(TBS)で女優の活動を開始。舞台や映画に活動の場を広げ、現在に至る。