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 午前11時前に亀戸梅屋敷に到着。ここは今年の3月、下町亀戸に新たにオープンした観光スポットだ。しかし、この亀戸梅屋敷という名前を聞くと、歌川広重の浮世絵や、はたまたその大胆な構図に魅せられて模写したあのゴッホのことを思い浮かべる方もいらっしゃるだろう。そう、世界的に知られるその浮世絵の舞台となったのが、江戸近郊の行楽地として人気を集めた亀戸梅屋敷なのである。水戸光圀や八代将軍徳川吉宗も梅を見に訪れたと言うから、たいそう見事な梅園だったのだろうが、残念ながら明治43年の東京大洪水の影響ですべての梅の木が枯れてしまい、後に廃園になってしまった。当時の梅屋敷は、現在の香取神社の裏辺りにあったそうだが、平成の世に新しく誕生した亀戸梅屋敷は、明治通りと蔵前橋通りの交わる賑やかな交差点に面して作られた。真新しい、大きな火の見櫓が目印だ。

 しかし、私の本日の目的はこの亀戸梅屋敷だけではない。ここのオープンと同時に、3月に東京初上陸のちょっと変わった観光バスが運行を開始したのだ。その名も、水陸両用バス『スカイダック』。す、水陸両用!?初めてその文字を見た時からどんどん想像が膨らみ、もう乗らないではいられない気持ちになってしまった。それで私は早速、平日の昼間に予約を取ってしまったのだ。

 予約してあるバスの出発時間は11時半。亀戸梅屋敷は、商業施設と言うよりは休憩できる公共施設と言った佇まいだ。平日で、来館者の多くが年配の方々というのもあって、のんびりとした雰囲気が漂っている。そうじゃなくても、東京の西側からやってくると、下町はやはり時の流れが違うように感じる。生活する人の気持ちなのか、土地の持ってる記憶なのか分からないが、下町の何かが私の心のガードをちょっとだけ低くする。売り場にずらりと並んでいる亀戸名物を物色しながら、ふと目が合ったご老人と自然に笑顔を交わしあったり。

 しかし、その笑顔の余韻を顔面に残しながら次に私が見たものは「亀戸餃子」の文字。うわっ、亀戸餃子が売られている!しかも家で焼いて食べられる生の餃子だ。なんと、亀戸餃子のお店以外でお土産を買えるのはここだけとのこと。私は、絶対帰りに購入しようと心に誓う。ああ、今夜は楽しい下町観光の思い出と餃子を持ち帰って、家でビールだ!


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諸岡 なほ子
諸岡 なほ子
福岡県大牟田市出身のタレントで、現在、一児の母。作詞家(MONA)としても活動。趣味は読書、散策、落語鑑賞、お祭見物&参加。世界遺産検定2級取得。TBS系「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンター、MBS「住人十色」訪問者など多数出演。著書に『地球のどこかの秘境から』(実業之日本社)。
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nahoko/