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緑に囲まれた皇居と滔々と流れる隅田川の間に、
私にとって非常に危険なエリアがある。

というのも、そこに足を踏み入れる度に、仏像や障壁画や茶道具など数々の名品が渦巻く京都、あるいは故郷の風景変わりゆく九州、はたまた謎めいた妖怪やイーハトーヴの物語揺らめく東北へと、魂が瞬く間に連れ去られそうになってしまうのだ。


私は見失わないよう、決してはぐれてしまわないようにと、必死で魂の尻尾を引っ掴んでたぐり寄せようとするのだが、それが叶わぬ時には仕方なく、致し方なく、みどりの窓口へと駆け込まねばならない。

ああ、なんて危険な東京駅!

とにかく、乗換駅として通りがかっただけでも、ついつい遠く旅に出たくなってしまう東京駅。ところがある時、自分の中のある感覚に気付いてしまった。 東京駅が近づくだけで、パブロフの犬よろしくちょっとした興奮状態が起きてしまう・・・

そう、いつからか旅への憧れから東京駅そのものへの憧れが派生してしまっていたのだ。いや待て。ひょっとして、もともと東京駅と言う場所自体、並々ならぬ魅力を放っているのではないか。

その疑問に答えを出すべく、今回は東京駅を徹底的に歩いてみることにした。

まず私が目指したのは、丸ビル。大正3年に明治建築の重鎮、辰野金吾が作った東京駅の赤レンガの駅舎を蘇らせようと、現在丸の内口では一大工事が進められているのだが、それを丸ビル高層階から見下ろせないかと思い、35階レストランフロアへ向かったのだ。

しかし、どうやら高級レストランに入店しない限り駅の方に向かっている窓はないらしい。うぬぬ。

ただ、東京タワーや皇居の方までよく見渡せる休憩所は中々の絶景。今後、買い物の人ごみから離れてちょっと一息なんて言う時には使えそうだ。

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諸岡 なほ子
諸岡 なほ子
福岡県大牟田市出身のタレントで、現在、一児の母。作詞家(MONA)としても活動。趣味は読書、散策、落語鑑賞、お祭見物&参加。世界遺産検定2級取得。TBS系「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンター、MBS「住人十色」訪問者など多数出演。著書に『地球のどこかの秘境から』(実業之日本社)。
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nahoko/