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 水産物だけで1日15億円以上のお金が動いている東京都中央卸売市場築地市場(平成24年調べ)。毎日4万人を超える人たちがここで仕事をし、東京の食を支えている。私も築地にはちょくちょく訪れているが、まだ足を踏み入れていない神聖ともいえるエリアがある。 そう、セリ場。中でも花形と言ったらやはりまぐろのセリ。平成25年の築地の初セリでは、222キロの大間のまぐろが1キロあたり70万、1億5千万を超えるご祝儀相場で競り落とされ、1999年以来の高値となって話題を呼んだ。
 長靴にズボンの裾を入れて、ベースボールキャップには大きな四角い買付人のバッジ。だみ声のセリ人とのやり取り。そんなシーンをニュースで見るたび、機械化されてない生の声でのやり取りや、セリのスリルが俄に感じられ、何か心をくすぐられていた。というわけで、今回は密かなる念願「まぐろのセリ」を見に行くことにしてみた。

 見学とはいえ築地の朝だ。早い。3時に起きだし、4時前に家を出て、4時20分には築地に到着。まぐろのセリ見学の受付時間は午前5時からなのだが、定員が120人と限られているために、みんなかなり早くから集まりだすのらしい。私も乗り遅れるわけにはいかない。小雨の振る中、傘をさして受付場所である「おさかな普及センター」を目指す。

 信号を渡ると待ち構えるように警察官が立っていて、何やらゴニョゴニョ話しかけてこられた。え、まさか職質!?近くで事故でもあったのか?と思い耳を傾けるも、小さな声は傘に当たる雨の音でかき消されてしまう。3回目でようやく聞き取れたのが「ツナオークション参加ですか?」だった。ああ、ツナオークション、まぐろのセリのことを言われているのか!・・・とは思ったのだが、いや、セリに一般の人は参加できないのでは?それに、英語と日本語が混ざっていると外国の方にも日本人にも通じにくいのでは・・・と思ってしまう。思ってしまったが、そんなツッコミもなんだか不毛な気がして、「はい」と言い、示される方向へと歩いた。どうやら市場の中は警察が誘導してくれるらしい。

 ネットでの下調べでは、おさかな普及センターの前に4時過ぎから行列ができていることもあるとのことだったが、雨も手伝ってかまったく列は見当たらない。「なーんだ、ゆっくりきても良かったかなー」と思いながら、受付のため中に入ってみると、なんと、中にぎっしりと人がいる。雨のため、中で待機していたのだ。私は、注意事項の書かれた紙と黄色いメッシュのベストを受け取って、その中へ。

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諸岡 なほ子
諸岡 なほ子
福岡県大牟田市出身のタレントで、現在、一児の母。作詞家(MONA)としても活動。趣味は読書、散策、落語鑑賞、お祭見物&参加。世界遺産検定2級取得。TBS系「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンター、MBS「住人十色」訪問者など多数出演。著書に『地球のどこかの秘境から』(実業之日本社)。
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nahoko/