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ニッポン、1000円紀行



 今、旅に出たい皆様へ。ニッポン1000円紀行、ツアーコンダクターのさくらいよしえです。旅の友はいません。予算もありません。懐には、片道1000円分の交通費とおやつ代500円。それと何かあった時用ピンチ財布に千円札が数枚あるばかり。

 さて。今月はどこへ旅へ出かけようかと考えていたところ、友達から「埼玉の越生(おごせ)にある大高取山の登山道に、『芳江好きだ!』という落書きが複数ある。その落書きは頂上でぷっつりと途絶え、下山道にはひとつも見つからない」という珍情報を入手した。

 芳江。当方の名前を漢字で書くとこうなる。「耳なし芳一の”芳”に江戸むらさきの”江”です」と子どもの頃は元気に説明してきた。あまりの古めかしさに友達とかぶることはかったが、社会人になってから「演歌歌手でもこんな地味な漢字はない」と当時の社長から、ひらがなで生きることを提案されて以降、まわりでもわが本名を知らない人のほうが多い。
もし落書きが「よしえ好きだ」なら、へえそうなんだ、で終わった話だが「芳江」となると聞き流すことはできぬ。「心当たりはある?」と友がシリアスな顔で聞いてくる。ないこともなかった。「その昔、こっぴどく振ったネモッチ君という男子がいたっけ……」


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さくらい よしえ
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