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2012年12月12日配信

『アリス・イン・ワンダーランド』『チャーリーとチョコレート工場』のティム・バートン監督作『フランケンウィニー』(12月15日公開)の日本語吹替版で、お笑いコンビ「ハリセンボン」の近藤春菜、箕輪はるかが声優として鮮やかにディズニー映画デビュー。これまでお笑い界で数々の栄冠を手にし、若手世代を代表する女性コンビとして活躍してきた彼女たちが、映画界に、そして日本中にその名を轟かせる…。

◆ティム・バートンと私の世界観がリンクした

『フランケンウィニー』は、発明と映画が大好きな少年・ヴィクターと、生き返った愛犬・スパーキーの絆を描く物語。近藤春菜は開口一番「ティム・バートン監督の世界観は独特」と考察深く、作品批評。続いて「私は体育の先生役をやっているのですが、普段からテレビ番組でキレたり、大声を出しているから、そのままのイメージで自然に溶けこめました。ディズニーとティム・バートンが私に寄ってきた、と表現したほうが正しい」とその口ぶりはさすが、大物の風格が漂う。箕輪はるかも「映画の(ホラーっぽい)雰囲気が私にぴったり。ティム・バートンと私の世界観がリンクした、とでも言っておきましょうか。容姿、ビジュアル、そして儚さ…。よくぞ私を、この日本で見いだしてくれた」とキャスティングの妙をたたえた。

◆シュレックじゃねえよ
不幸な事故で命を落とすスパーキー。しかしヴィクターは、学校の授業で知った実験を使って、スパーキーをよみがえらせる。だがそれは、人間がやってはいけない「タブー」として昔から語られていること。「衝撃のディズニー映画デビュー」を飾ったハリセンボンとて、かつては芸人として「やってはいけないこと」を数々おかしてきたという。

「中でも印象的なのが、相方がテレビ収録でやってしまったこと。芸人として、あれはやってはいけない…」(箕輪はるか)

「ココリコさんがMCの番組で、ひな壇に座っていたんです。そこに俳優の細川茂樹さんもいらっしゃったんですが、ココリコの遠藤さんが『茂樹さん』と話を振ったとき、私が『シュレック』と聞き間違えて、『シュレックじゃねえよ!』と持ちネタをやっちゃったんです。急に『シュレックじゃねえよ』と大声が飛んできたものだから、細川さんもしゃべりづらくなって。すごく変な雰囲気になった」(近藤春菜)

「あのときは、何かざわついたよね。巻き込まれ型の事故。やっちゃいけないことだよね」(箕輪はるか)

◆歯の神経をよみがえらせたら、最高のPRになったはず
命を取り戻したスパーキーのことを、これまで以上に愛おしくかわいがるヴィクター。愛情の深さ、絆の固さが涙を誘う。そこが『フランケンウィニー』の一番の見どころ。本作の日本語吹替で名実ともにトップにのぼりつめた…といっても過言ではないハリセンボンの持ち味も、やはり抜群のコンビネーションだ。

「相棒を思いやる気持ち、愛情にすごく共感できました。相方のはるかはご存知のように前歯の神経が死んでいるんですけど、今の時代、歯医者行けばすぐによみがえらせることができるのに、神経が死んでいるという現実を受け入れ、『死んでいるけど、一緒に生きていこう』という姿が愛おしい。全国の歯医者さんから、はるか宛に『うちで治させてください』とお手紙がたくさん届くのですが、それもすべて断っている。ただ、この映画を観て『(神経を)よみがえらせよう』という気持ちになるかと思ったんですけど、そうはならなかったみたい。よみがえらせたら、最高のキャンペーンになるのに」(近藤春菜)

「そこは、いくらディズニー映画さんの頼みでも、『はい』とは言えませんね。時代に背を向けて生きていたいんです」(箕輪はるか)

「いやいや、そこはやりなさいよ!」(近藤春菜)

「私も、春菜の愛おしいところはたくさんあります。相方には『今日は幸楽、お休みなんですか』『角野卓造じゃねえよ!』などのネタがあるのですが、自分に似ている小太り、メガネの人を見つけるとちゃんとネットで調べて、いつネタを振られても返せるようにしているんです。どういう人物なのか、しっかり頭に入れて準備しているところが愛おしい」(箕輪はるか)

「それってバラされると恥ずかしいじゃない。言っちゃだめでしょ…」(近藤春菜)

「家で頑張っているんだな、と思うとかわいらしい」(箕輪はるか)

◆お笑い界の「仲よしコンビ」
ヴィクターとスパーキーのように仲がよいハリセンボン。昔は「舞台以外では会わない、会話をしない」というコンビの話も少なくなかったが、最近では「仲よしコンビ」も決して珍しくないという。この『フランケンウィニー』をきっかけに日本のみならず「世界」を目指すハリセンボンが太鼓判を押す「仲よしコンビ」は、いったい誰なのか。

「ブラックマヨネーズさん、タカアンドトシさんはすごく仲がよい。漫才を見ていても、それが分かる。確かに、プライベートは別々というコンビはいますが、ブラマヨさん、タカトシさんは『お互いがいなきゃだめ』というコンビ愛を感じます」(近藤春菜)

「私たちの後輩のオリエンタルラジオもふたりで飲みに行ったりして、すごく仲よし」(箕輪はるか)

「『フランケンウィニー』は、自分にとっての大切な存在について考えさせられる映画。ぜひ多くの方に観ていただきたいですね」(近藤春菜)


映画『フランケンウィニー』は12月15日(土)より公開
◇公式HPはこちら



取材/写真・文 田辺ユウキ(映画評論家)


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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。