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八嶋智人、佐藤江梨子、大阪が舞台の映画「秋深き」インタビュー

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 中学教師の寺田(八嶋智人)は、新地で働くホステスの一代(佐藤江梨子)に夢中になる。一代は一途な寺田の想いに惚れ二人は恋に落ちる…昭和の文豪オダサクこと織田作之助原作を映画化「秋深き」─映画詳細はこちら


―八嶋智人、映画初主演

 八嶋智人さんは、今回が映画初主演となった。相手役に佐藤江梨子さんと聞いたときは、「ヤッター」と思ったそう。
 しかし一方で、八嶋さんは、奈良県の出身で人生の半分以上を東京で過ごしており、舞台が大阪で大阪の人間を演じることにプレッシャーを感じたらしい。

 「織田作之助の原作は昭和20年代の設定だが、映画では現代の大阪に置き換えられていた。東京には生粋の東京人が少ないように、大阪でも関西エリアがごっちゃになっているし、大丈夫だと思うことにして撮影に挑んだ」と語る。
 実際、撮影に入り、大阪の街の雰囲気やテンポのよい関西弁の中で過ごすことで、徐々にペースにのって行けたという。


―あめちゃんをよく貰いました

 映画では、生国魂(いくたま)神社、北新地、天神筋橋商店街など大阪を代表する名所で撮影が行われた。
 珍しいもの好きの大阪人気質が影響したのか、撮影の周囲には常にギャラリーが多くいて、しかもフレンドリーに話しかけられることも多かったそう。このため警備要員としてスタッフも多めに配置していたという。

 「肩を叩かれたり、(僕には興味がない感じで)女優さんは誰?と聞かれたりよくしました」(八嶋)。
 「マンションのベランダから出てきて、勝手にOKを出すおばちゃんがいた。本番の時しか出てこなくて、本番おばちゃんって呼んでました」(佐藤)

 「帰りしな、あめちゃん※(※飴玉のこと)をくれるんです」(八嶋)と、大阪での撮影は苦労が多い一方で、なごやかさを感じさせてくれる面も多くあったという。
 八嶋さんは、「そんな、大阪の街の空気感も映画では表現できているんじゃないか」と語る。


―高級車に乗るようになっても、素晴らしい人?!

 初共演となった二人。実際の住まいが近所だったこともあり、共演前から交流はあったというが、共演してからのお互いの印象について佐藤さんのことを八嶋さんは、「脚本を読んで、最初に感じた印象をそのまま持ち続けられる俳優さんですね、途中で飽ちゃう人も多くて…、稀有な存在ですよ。感受性豊かな人だと思う」と語る。

 八嶋さんについて佐藤さんは、「(有名になり)どんどん、おしゃれになってゆくし、車も高級になってゆく、どっか遠くの人になっちゃったんだ(笑)」と思っていたというが、共演してみて、「ムードメーカーで、どんなに疲れている時でも、共演者やスタッフへの気遣いができる人、忘れたらいけない部分をきっちり持っている。自分も見習いたい」と褒める。


―チューしよー

 八嶋さんの役どころは、真面目な中学校の教師。佐藤さん演じる新地で働くホステスと結ばれることになる。
 新地の路上でのキス、結婚生活でいちゃつく場面など、二人が絡むシーンが多くがあるが、「(役に入り込み)キスシーン撮影前から、チューしよ、チューしよって言ってくるんです!」と佐藤さん。「他の女優さんだったら事務所がNG出してますよー」という。
 八嶋さんは、「もしかして怒っていたの?」と、とぼけた様子を見せたが、「サトエリファンの方には大変申し訳ないが、役得でした!!」と本音を語る。


―将来の好きな人や、子どもに見せたい

 佐藤さんは出演した感想として、「好きな人や家族に対して、生きている間に、好きだってことがどれだけ伝わるのかが大切じゃないかと思う。でも直接、口に出して言えないことも多い。嘘もついちゃったりする。そんな時にこの作品をみせたら、何も言わなくても分かってもらえるんじゃないか、そんな人の内面を表現してある魅力的な作品に出会えた」という。


 原作:織田作之助、出演:八嶋智人、佐藤江梨子の映画「秋深き」は11月8日(土)より、東京:シネマスクエアとうきゅう、大阪:梅田ピカデリーほか全国公開される。

[11月1日取材:大阪市内]

(写真/文 羽渕比呂司)

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