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「ホテル・ハイビスカス」の中江裕二監督の最新作『真夏の夜の夢』

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 「ナビィの恋」「ホテル・ハイビスカス」の中江裕二監督の最新作『真夏の夜の夢』が公開中だ。大阪では沖縄の映画にちなみ、大阪キタにある沖縄料理店で会見が行われ、宅ふぁいる便では中江裕司監督と、主演の柴本幸さんに話を聞いた・・・映画詳細はこちら>>




─沖縄を舞台にシェイクスピアの恋愛喜劇が展開

 中江監督は、沖縄を舞台にした映画制作にこだわり、これまで「ナビィの恋」「ホテル・ハイビスカス」などを手がけてきた。今回は、舞台を沖縄にするなど、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」を大胆にアレンジして、物語が展開される。


[写真クリックで拡大] 柴本幸 1983年、東京生まれ。NHK大河ドラマ「風林火山」(07)の由布姫役でデビュー

 撮影は、2008年7月から9月にかけて、沖縄本島から北西に約40キロ離れた伊是名島(いぜなじま)で行われた。小さな島で宿泊先が限られたため、スタッフ、役者ともに一緒で、合宿状態だったという。

 「皆で同じ釜のご飯を食べて、食べたあとは、みんなで遊んだり、360℃広がった海に入りました。自然に恵まれていて、遊ぶものがなくても問題ありませんでした」(柴本)

 問題なかったと語る柴本さんだが、撮影が行われたのは真夏。厳しい直射日光、山の中や、崖での撮影は実は大変だ。

「(離島での撮影は)殺人的に強い光線、その他、ありとあらゆる困難が待ち受ける。乗り越えたときには良い物が得られるんですが・・・」(中江監督)

 そんな沖縄、離島での撮影にこだわる理由を聞くと、

「島で撮影すると、逃げられないから、最初は遊ぶところないの?っていう状態だけど、1週間ぐらい経つと、島の豊かさを感じ始めて、みんな映画に向かって走り始めるからいいんですよ」(中江監督)

 沖縄や、撮影をした離島について柴本さんは、「先祖からの知恵を大切にし、土地、自然を大事にしている」と印象を語るが、一方、沖縄タイムといわれる暮らしぶりに困った場面も、

「1つのことでも、4回ぐらい頼まないと通らないんです(笑)。スタッフに料理をするために材料がなくて、民宿の方に頼んで、撮影に出て、帰ってきたらどっかに行ってしまっていない、やっとつかまって聞いてみたら、『今から買ってこようね〜』って(笑)。気持ちがおおらかになりました!」(柴本)


─「ホテル・ハイビスカス」の子役・蔵下穂波さん再び

[写真クリックで拡大] 中江裕二 1960年、京都府生まれ。1980年、琉球大学入学と同時に沖縄に移住。代表作に「ナビィの恋」「ホテル・ハイビスカス」

 登場人物には“ギジムン”と呼ばれる沖縄に伝統的に伝わる妖精たちが活躍する。このギジムンの一人、マジルー役に、「ホテル・ハイビスカス」で美恵子役で活躍した蔵下穂波さんが努めているのも注目だ。本作もオーディションで出演が決まったという。

そのマジルーが歌う、沖縄地方に伝統的に伝わる歌、弥勒節(みるくぶし)が印象的に使われている、

「この歌は、豊かで平和になりますようにと願っています。しかも、個人の幸せではなくて、この世の中のみんなが幸せにならない限り、自分も幸せにならない、誰もが幸せに、と願いがこもった深い意味の歌です」


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羽渕 比呂司
羽渕 比呂司
 大阪ガス行動観察研究所社員