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2011年05月12日 配信

映画『さや侍』のはじめてのキャンペーンが大阪市内で行われ、松本人志監督がこの映画に込めた思いを語った。



映画は、脱藩した罪に問われたさや侍が、一日一芸で30日間のうちに笑わせることができれば無罪放免。できなければ即切腹という状況に置かれ、切腹を逃れるため必死にもがく姿を描く。笑いの追求と同時に、父と、父を支える娘の親子の物語も描かれている。また前作までは、松本監督本人が主演するのが恒例となっていたが、今回の主演は野見隆明さん。素人が出演するTV番組で見出され抜擢された。



「もとは野見さんで映画を撮りたいというところから企画が始まったんです。野見さんが、切腹したくないがためにジタバタするというのが最初の発想です。一人だったらあまりにも絵ズラが汚いので娘をつけようとか、それも最初は男の子だったんですけど、なぜか女の子になって、女の子になると、自分の父親としての感情が出てきたのかなあと思います。

20代、30代のときには照れくさくて出来なかった想いを今回は人を使うことで、ストレートに表現できたのかなと思います。僕の娘はまだ1歳半なんですけど、映画の中に出てくる『たえ』という子は理想の娘ですね。ああいう娘になってくれたらいいなって思います。自分は、野見さんみたいにはなりたくないです。

笑って泣ける映画にしたいって思いました。だから、込み入ったストーリーは邪魔になってくる。誰が観てもわかるようなものにしたかったですね。でも、いざ時代劇となると大変でした。朝早くて、殺人的なスケジュール。かつらの直しとか準備で、直ぐに撮影できないこともある。できることならもう時代劇はやりたくないですね。

なぜこんなつらい思いをして映画を撮っているのか、僕にもよくわからないんですよね。棺桶に入れるものを出来るだけいっぱい作りたいというか、そんな感じですかね。『さや侍』はそれに値する作品になったと思います。菊の花とか要らないんで、自分の作品をいろいろ並べてくれたらいいと思います。今これだけ大掛かりなものはTVでは難しいですし、映画は海を渡る、ずっと残っていくものなので、できることなら映画作りは続けたいと思います。」(松本監督)

映画『さや侍』は、6月11日(土)より全国公開される。
映画詳細はこちら



関連情報-完全素人を主演に抜擢、撮影秘話─松本人志監督『さや侍』舞台挨拶


4月7日 大阪市内(大阪市北区)
取材/写真・文 羽渕比呂司

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羽渕 比呂司
羽渕 比呂司
 大阪ガス行動観察研究所社員