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2011年05月20日 配信

伝説の女子高校生劇団“羅針盤”に起きた事件。犯人は誰なのか─。成海璃子、忽那汐里、森田彩華、草刈麻有の若手4人の女優が出演した青春ストーリー。「西の魔女が死んだ」「8月のクリスマス」など手がけてきた長崎俊一監督。
(以下、長崎俊一監督)


原作を読んで、自分たちがやりたいことに向かってゆく熱さや、若いギラギラとしたものに惹かれました。映画では仲間の死というミステリーと対比して、このギラギラとした時間はいつか終わってしまう。復讐という儀式を通して違うステージの入り口に立つという2本立ての構造、つながりを思い浮かべて作りました。

劇中劇で“羅針盤”の舞台は、舞台演劇で活動する古川貴義さんに台本と演出をお願いしています。むかし舞台の演出をやったことがあるんですが、正直、うまくいかなかった(笑)。最近は観るのもしんどくて、落ち着かない。演劇は俳優さんのものだと思います。映画と演劇は全く違うものという意識、距離感がだんだん強くなってきて、この映画でも、劇中劇の舞台とは距離を持って接していました。ただ“羅針盤”に見えなきゃ困るということは強く思っていました。

映画の舞台は広島県福山市です。もともと原作が福山ミステリー文学賞を受賞した経緯で映画化することになったため、福山で撮影できないかというところから始まっています。福山は地方都市の寂れた感じがある半面、豊かさもある。一色ではない風景は、まさに彼女たちが生きているような感じがしました。廃墟のシーン以外は全て福山で撮影、映画が撮りやすい町でした。

今回の震災では、前作「西の魔女が死んだ」で出演した女の子が一人、岩手県の塩釜で暮らしていて、心配になって連絡を取ったりしましたけど無事でした。結局、身近に影響を受けた人はいませんでした。こういう時期に公開になるので、若い女優さんたちのパワーが届いてくれたら良いなと思います。

出演:成海璃子、忽那汐里、森田彩華、草刈麻有『少女たちの羅針盤』は全国公開中。
映画公式HPこちら




4月27日 大阪市内
取材/写真・文 羽渕比呂司

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羽渕 比呂司
羽渕 比呂司
 大阪ガス行動観察研究所社員