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2011年05月31日 配信

『マイ・バック・ページ』(公開中)に出演した妻夫木聡さん、松山ケンイチさん、山下敦弘監督が大阪市内でPR会見を開いた。


『マイ・バック・ページ』は、学生運動を追いかけていた若手週刊誌記者が、ある運動家と運命的な出会いをすることで衝撃的な事件に巻き込まれてゆく。1960年後半から1970年前半にかけての反戦運動や全共闘運動が起こった激動の時代に生きた若者たちの姿を描く。

「今の時代は、個人で物事を見てしまう。今は自分自身がどこまで情熱を燃やせるのかなんだけど、当時の人たちはもっと大きなものと戦っていたような気がする。ゴールが違った。情熱の質に違いがある。今よりも勢いがあったと思います。」(妻夫木)

「戦いを挑んで自由を獲得してゆく。今とは見ている方向が全然違うと思う。以前から、この時代には興味がありました。 この年代を借りているけれども、男が折れてそれでも前を歩いていく、青春というか、普遍的なものが描かれている作品だと思います。」(松山)

映画やドラマで活躍が目覚しい二人だが、この作品ではじめて共演した。お互いの印象を次のように語る。

「さわやかで涼しい顔。冷静な印象でした。現場では、どんなやりとりをしているんだろうと興味深かったですが、細かいしぐさや動きを、綿密に監督と細かく話し合っていました。僕にはないところ。しゃべり方や目線とか凄く繊細に演技して、深い役者さんだなって思いました。」(松山)

「事務所の後輩。無口な奴で最初は大丈夫かなあって思っていたけど、何本も映画を主演するようになって、毎回違う表情を見せる。今回はどんな顔を見せてくれるのかなって思っていたんだけど、想像以上に感性が鋭くて、瞬発力がある。無駄にコミュニケーションをとらず自分のテリトリーを持っていて、僕ともあまり仲がいいっていうわけではないんだけど(笑)、気を使わずに居られます。楽しく撮影ができました。」(妻夫木)

本作は川本三郎の同名の自叙伝が原作。大学卒業後、新聞社に入社して配属された週刊誌編集部での記者時代に体験した日々を綴った作品。新聞社内や高架下の風景などは神戸でロケが行われ、60年代後半から70年代の時代を繊細に描き出している。

「60年代や70年代を生きていない僕たちが、その時代を作り上げる。僕たちなりのマイ・バック・ページを作り上げるためには、イメージを膨らます必要があった。神戸でのロケではわりと時間があったので、監督と話をしながら、そのイメージを作り上げていきました。神戸は肉がおいしかったです。でも、三浦友和さんが撮影に来ないとお店に連れて行ってもらえず、映画の予算が伺えました(笑)。 1回限りの人生なのだから、がむしゃらに生きる。失敗を恐れないという生き方を、この作品を通じてちょっとでも感じてもらえればいいかなと思います。」(妻夫木)


『マイ・バック・ページ』は全国公開中。
◇映画詳細はこちら



5月24日 大阪市内
取材/写真・文 羽渕比呂司

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羽渕 比呂司
羽渕 比呂司
 大阪ガス行動観察研究所社員