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2011年06月03日 配信

『軽蔑』(6月4日公開)の試写会が、なんばパークスシネマ(大阪市中央区)で行われ、主演した高良健吾さんと鈴木杏さん、廣木隆―監督が舞台挨拶を行った。


映画は、夜の街で生きていた孤独な男と女が恋に落ち、男の故郷で新しい生活を始める。しかし抱えていた現実的な問題が重くのしかかることになる。その重圧に引き裂かれそうになるが、それでも二人は強く愛し続ける─。中上健次の同名小説が原作。新宿・歌舞伎町や和歌山県新宮市が舞台。

「杏ちゃんはなにをしても受け止めてくれました。相手役が杏ちゃんじゃなかったら、冷や汗がでます。できなかったと思います。」(高良)
「二人のひたむきな姿。壁にぶち当たっても変に隠したりせず、動物的というか、生身の人だなあって思いました。私も健吾くんが、カズさんとして居てくれたから、存在していたのかなあって。私もカズさんが健吾くんじゃなかったら、どうなっていたんだろうって思います。」(鈴木)


廣木監督は、これまで「ヴァイブレータ」(03)や「余命一ヶ月の花嫁」(09)などを手がけてきた。男と女の本質的な愛の形をストレートに映画にしたかったという。

「普段は、愛想がよくて、おもしろいおじさんだけど、撮影となると感じが悪い!」(鈴木)

「そうそう、『このままじゃ、カメラ回せないよ』とか言われ感じ悪いって思った。『芝居が多い。その場にいてくれたらいいから』って言われて、それがすごく難しい。今23歳なんですけど、これまでの人生から何が生まれるのか、そう考えた時に、足りないなあ、自分にできるのかなって、不安でした。」(高良)

原作の中上健次は和歌山県新宮市出身。物語も新宮が舞台となっており、撮影も同市で行われた。

「見える景色や音が良かった。中上さんの生まれ育ったところ、そう感じると意識しなくても気持ちがわかる気がしました。」(高良)
「新宮では三週間滞在しました。他の撮影が大変だっただけに、ゆっくりと過ごすことができました。」(鈴木)


鈴木杏さんは、官能的なポールダンスや大胆なヌードも披露。相当な意気込みをかけてこの映画に臨んだ。


「2ヶ月の体作り。プロのダンサーの方とは体が違ったので、追いつけるかなとか考えながらもがんばりました。初めてのことが多くて、それを乗り越えて出来上がった作品。観ていて胸が苦しくなるかもしれないけど、見終わった後にゆっくり振り返ってもらいたい。」(鈴木)
「この二人は誰かに理解されたかったわけではなく、理屈じゃなく愛し合っていた。言葉にするのは難しいけど、いつまでもスクリーンの中でいきている。それぞれのキャラクターを愛してもえたらうれしい。」(高良)



『軽蔑』は6月4日(土)より全国公開される。
◇映画詳細はこちら


5月14日 なんばパークスシネマ(大阪市中央区)
取材/写真・文 羽渕比呂司

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羽渕 比呂司
羽渕 比呂司
 大阪ガス行動観察研究所社員