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2010年10月12日 配信

 男女逆転した江戸の世を描いた、よしながふみ原作の映画『大奥』。二宮和也や柴咲コウ、玉木宏など豪華な役者を揃え話題となり、公開3日間で観客動員数が40万人を突破した。映画配給会社のアスミック・エースによると、最終的な興行収入を30億円と見込む。この映画の監督は、「木更津キャッツアイ」シリーズや、ドラマ「タイガー&ドラゴン」など手がけてきた金子文紀さん、金子さんはTBSの現役社員だ。



TV局はこれまでCMをより高い値段で売ることで儲けることができたんだけど、広告費全体のパイが減る中、映画やテーマパーク、不動産業など、違うことでもお金を集めないと、存続できなくなってきちゃったんです。僕が最初に映画監督したのは2003年の「木更津キャッツアイ」、この時はまだステーションイメージ向上の一つっていう位置付けだったんだけど、今は映画で稼がないといけない。完全に業務になっちゃってます。それは会社員としての使命ですから。でもヒットしてもボーナスはでません(笑)。

この大奥は、男女が逆転しているという設定。でもボーイズ・ラブだけとは思われたくなかったですね。入り口はそれでもいいけど、それだけで終わっちゃうと何も残らないので。ちゃんとしたドラマがやりたかった。いい意味で裏切ってやるって思って作りました。撮影はテレビと比べるとゆったりで、とても人間的な生活が送れました(笑)。時間あたりにするとテレビドラマの半分以下のカット数で、編集もゆとりがあって、じっくりとさせてもらいました。

京都の東映撮影所の方はとても協力的で、ノウハウも惜しみなく提供してくれました。東京では京都の撮影所をおっかない所とか、怖い所って聞いていて、僕も飲んだくれの人だらけなのかなって思ってたけど(笑)、みんな品が良くて、二日酔いの人なんて一人もいなかったですね。逆につまらないって感じました。飲む人が減ったって言ってましたね。終わったらすぐ帰っちゃう。僕らTVの世界より飲まないんじゃないですかね。

柴咲コウさんが演じた吉宗。実際は、2メートル近く身長があって、権力もあるし、頭がイイ。おすもうさんにも勝ってしまうほど体も強い。とんでもない人だったそうなんですが、柴咲さんもそんな感じ(笑)。山よりでかい存在感を一瞬にして見せるから、凄いって思いましたね。二宮くんは、背中が丸い(笑)。猫背を直せって言いましたけど、でもそれくらい(笑)。彼はとても感がいい。演技は彼の演じるままで進めました。やりやすい役者さんたちでした。役者さんが良いとこんなに違うんだって思いました。



映画『大奥』は全国公開中だ。
映画情報はこちら


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柴咲コウ「出産すれば変わるかも」男女逆転の世界を描く『大奥』記者会見


9月9日 大阪市内
取材/写真・文 羽渕比呂司

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羽渕 比呂司
羽渕 比呂司
 大阪ガス行動観察研究所社員