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仲里依紗主演で『時をかける少女』が公開される。監督の谷口正晃さんインタビュー

筒井康隆原作の『時をかける少女』が仲里依紗主演で映画化された。助監督などを長年経験し、本作が長編監督デビューとなった谷口正晃監督に話を聞いた。>>映画詳細はこちら



【】谷口正晃監督 1966年、京都生まれ。

『時をかける少女』は、SF小説として学習雑誌に発表され既に40年以上が経過、大林監督による映画をはじめ、ドラマ、アニメとこれまで何度も映像化されてきた。

谷口監督:筒井先生の原作、大林監督、アニメの細田監督などそれぞれに熱心なファンがいる。輝かしい看板を汚さないように、期待を裏切らないようにと、プレッシャーを感じました。

 1983年「時をかける少女」(大林宣彦監督)では原田知世が演じた和子を本作では安田成美が演じた。事故で動けなくなった和子の想いを、娘のあかり(仲里依紗)に託し、あかりが時空を飛び越え活躍するというストーリー。深町一夫、浅倉吾郎など主要なキャラクターもまた別の重要な役割を背負い登場する。まさに続編とも言うべきものに仕上がっている。

谷口監督:もう一回作る意味、それにどう答えるか。なるほどって思ってもらえるもの。2010年度版ならではの面白さ、魅力をもった映画にしようと大胆にチャレンジしました。別の話といえばそうだけど、一人の少女が出会うはずもなかった男性と出会い、恋に落ち、いろいろな経験をするなかで成長する物語、せつなさや美しさがある。時代が変わっても、普遍的なテーマで通じるものがあるはずだって思っています。

 主演は仲里依紗。これから活躍が期待できる注目の女優。アニメ版「時をかける少女」ではヒロインの吹き替えを担当し「次回、実写化される時には演じたいと思っていた」という。

谷口監督:2010年版ならではの違いは、仲さんの存在が大きいですね。彼女が持つエネルギー、活力は凄い。感情豊かでカメラの前では“あかり”そのものでした。

 谷口監督は本作が長編映画デビュー作となった、93年から助監督としてさまざまな監督の元で映画製作の経験を積んできた。

谷口監督:映画は共同作業、大勢の一つの目標に向かって行くもの。どう旗を振ればいいか、これまで多くの現場を経験してきて、多くの旗を見てきた。旗の振り方はイメージが出来ていたのが強みかなって思います。

 本作を観た原作者の筒井康隆さんからは「バランスよく上手くできていましたね」と褒められるなど、一応の手ごたえを感じてホッとしているという谷口監督。銭湯で男女待ち合わせする場面では、自らも風呂なしアパート時代を過ごした経験が投影されているという。しかし、恋人同士待ち合わせた経験はないと笑う。

谷口監督:死ぬまでに喜劇、人情劇を撮りたいですね。コメディは一番難しいんです。いつの日かチャレンジして、映画館のお客さんを笑わせる日が来ればいいなって思います。

 谷口正晃監督、仲里依紗主演「時をかける少女」は3月13日(土)より全国公開される。




[取材:1月26日 大阪市内]
写真/文 羽渕比呂司

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羽渕 比呂司
羽渕 比呂司
 大阪ガス行動観察研究所社員