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2010年11月30日 配信

24日、『最後の忠臣蔵』(12月18日公開)の舞台挨拶が大阪市内で行われ、杉田成道監督、主演の役所広司さん、佐藤浩市さん、桜庭ななみさんが登壇した。



 『最後の忠臣蔵』は、討ち入りに加わったものの名誉の死を許されず、16年後が経った後もなお生かされていた二人の赤穂浪士に焦点を当てた物語。監督はTVドラマ「北の国から」シリーズを手がけた杉田成道監督。時代劇としては初めてという日米同時公開が決まった。

 主演の役所広司さんは、「雪の降るシーンは、『北の国から』の監督だからか燃えてくるみたいで、本編ではそれほど長いシーンではいんだけど、撮影では半日ぐらずっと歩かされた(笑)。いろんな素材を撮る粘り強い監督、監督からすると役者のいい表情を撮ってあげようっていう愛情なんだけども、労働時間は長くなる。時給がどんどん減ってゆく感じがしました(笑)。」と杉田監督について触れた。

 杉田監督は、「寒かったですが、みんな頑張って、日本人に生まれてよかったっていう映画になれば良かった。(アメリカ公開が決まって)どんな顔をしてくれるのか、胸が高まっている」と心境を語った。劇中、人形浄瑠璃が印象的に使われている。演目は「曾根崎心中」、これについて杉田監督は、「人形浄瑠璃は、世界で最も美しい人形だと思う。孫左衛門(役所広司)と大石内蔵助の隠し子・可音(桜庭ななみ)との関係が、親子とも言えず、なんとも言えない怪しさを放つ。運命を引きよせられるような二人の関係の比喩になればいいなって思いました。孫左衛門と吉右衛門の二人の男たちは、選択した人生に迷いがなくて、強い意志があって、それが魅力をつくってゆくのかなって思います。人間の生きる美しさが見えるといいかなって思います。」と言う。

 討ち入りの真実を後世に伝えるため生かさることになった寺坂吉右衛門役の佐藤浩市さんは、「吉右衛門は討ち入りをしたら、てっきり腹をかっさばいて死ぬものだと思っていたら、その後、16年生かされてしまう。武士として死ねると思っていたのに死ねなかった。中途半端な生き様、浮遊感、そういうものがうまくでればいいなって思って演じました。」また、時代劇に初挑戦で、重要な役どころの可音(かね)役の桜庭ななみさんは、「役所さんに足を洗ってもらうシーンは、とても緊張しました。役所さんに緊張が伝わったのか、『可音(かね)になりきったら緊張しないよ』ってアドバイスされて、リラックスすることができて、監督からOKが出ました」と初々しいエピソードを披露した。

 最後に役所さんは、「他の討ち入りの忠臣蔵の映画には、負けない映画になっていると思う。(アメリカ公開は)時代劇は欧米にもファンが多いので楽しんでもらえるのでは。みなさんもおもしろかったら、どうぞ、いろんな人に勧めてください。(特に若い人が時代劇を観ないので)息子、孫、ひ孫に進めてください!」と公開前のPRしていた。

『最後の忠臣蔵』は12月18日(土)より全国公開。
◇公式HPはこちら

11月24日 御堂会館(大阪市中央区)
取材/写真・文 羽渕比呂司

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羽渕 比呂司
羽渕 比呂司
 大阪ガス行動観察研究所社員