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2014年11月17日配信
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生後間もない息子をひとりで育てる女性と、彼女のことが心配で成仏できない先立った夫の模様を描く家族映画『トワイライト ささらさや』が全国公開中だ。先日大阪市内では舞台挨拶が行われ、監督の深川栄洋、夫婦を演じた新垣結衣、大泉洋が登壇した。

本作ではじめての母親役にチャレンジした新垣は「私はママになったことはないけど、そういうぎこちなさが(演技として)良いのかなと思いました」と語り、「(劇中では)ダンナさんが亡くなってしまいますが、町の人たちに支えられて生きていくから、寂しさはなかったです」と、自身が演じたさやの気持ちを語った。

新垣が母親役初挑戦ならば、大泉は「全編で死んでいる役ははじめて!」と会場を笑わせた。「これまで妖怪の役は2度ほどありましたけど(笑)。あとやはり新垣さんの夫役というプレッシャーがありました。世の中の男性のねたみ、そねみを跳ね返すつもりでやりました」。

キャリア十分のふたりにとって「初物づくし」な今作。司会者から「深川監督は“追いこみ型”の監督と聞いていますが、いかがでしたか」との質問に対し、新垣は「(深川監督は声が小さくて)聞こえづらいことが多かったので、よく『えっ?』と聞き返していました」と答え、深川監督は「そうの新垣さんの反応に、僕の方が追いこまれていきました」と苦笑い。

また、加納朋子の原作小説についても、深川監督曰く「読んだとき、(ヒロインのさやの女性像)がはっきりつかめなかった。そこで新垣さんに聞いたら、『なんで分からないの?』という感じで(笑)。僕が考えたさや像とは真逆のアプローチを新垣さんはしています」とのことで、新垣も「今は強い女性、芯のある女性が増えたので、そういう考えを監督にお伝えし、役を作っていきました」と明かした。

そして最後に、大泉が「笑って、泣いて、後半はもう泣いてばかり。楽しんでいただけるはず。新垣結衣を“男”にしてやってください!」と深々と頭を下げ、新垣は「人の心をつかむバリエーションがたくさんある映画です。必ずグッとくると思います」と自信をみせた。

『トワイライト ささらさや』は全国公開中
◇公式HPはこちら


取材/文 田辺ユウキ(映画評論家)

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田辺 ユウキ
田辺 ユウキ
1979年生まれ。関西を拠点に映画評論家としてレビューやインタビューの執筆ほか、また映画と音楽のプロモーターも務める。2014年に大阪市映像事業「CO2」プロデューサー就任。「大森靖子映画祭」「いずこねこ 最後の猫トーク」などイベント企画も行う。