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 蔵前駅を出て、冷たい雨に振られながら歩くこと3分。 やってきたのはワインやハイボールを立ち飲みしたくなるような、白を基調としたオシャレなカウンターのあるお店。 しかし、その名は『インクスタンド』。 見るとカウンターの上に並べられているのは、お酒のそれよりもずっと小さなボトルたち。 中身はインク。 ボトルに貼られた色とりどりのラベルに、思わず心躍ってしまう。

 このインクスタンドでは、万年筆などに使用するインクが販売されている。 しかも、自分でインクをブレンドしてオリジナルの色を作れるのだ。 自分だけの色のインクなんて素敵過ぎる。ウェブでそれを知って、私はすっ飛んできてしまった。


  「まずはベースとなる色を選んで・・・」と、カウンターの向こう側から作り方の案内をして下さるのは、店主の広瀬さん。 白いシャツがとても良く似合っていらっしゃる。

 まずはベースの色を16の「原色」の中から最大3色決める。それを小さなカップに1滴、2滴とたらして配合していく。そしてガラス棒で混ぜてから、ガラスペンで試し書き。イメージの色に近づけていくために、さらにそこから1滴、2滴と加えながら配合を決めていく。

 というわけで、私も早速ベースの色を選んでみる・・・つもりが、なんだか全然決まらない。 カウンターに貼ってある、2色を配合した時の色サンプルの表を見てみたり、ボトルに書かれている色の名前を端から端まで読んでみたり、意味もなくボトルの中身を光に透かして見てみたりで、最初の一色すら全然決まらない。

そんな私でも1つだけ決めてきたことがある。 緑系の色のインクを作ろうと言うこと。 しかし、同じ緑系の色を作るにしても、緑そのものを使うのか、はたまた、青系と黄色系を混ぜて作っていくのか。 んむー、悩ましい。1つボトルを手に持っては、元に戻し、また新たに手に取っては、元の場所へ戻し・・・。 そんな優柔不断な私の様子を見ていた広瀬さんが、「とりあえず試してみるといいですよ」と促してくださり、私はようやく「ええい!」と薄い緑系、Foam Greenを2滴ビーカーに落とした。

 落としてみたはいいが、次がまた決まらない。そこでまた広瀬さんがアドバイスを下さる。 同じ緑でも、Avocadoのような濃い色をブレンドしていくと、力強いどっしりとした色に。Foam Greenなどの淡い色同士でブレンドしていくと軽やかな色になるとのこと。 ほほう。

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諸岡 なほ子
諸岡 なほ子
福岡県大牟田市出身のタレントで、現在、一児の母。作詞家(MONA)としても活動。趣味は読書、散策、落語鑑賞、お祭見物&参加。世界遺産検定2級取得。TBS系「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンター、MBS「住人十色」訪問者など多数出演。著書に『地球のどこかの秘境から』(実業之日本社)。
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nahoko/