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 朝からひとりウッキウキの母である。 観音裏の駐車場に車を止めると、ベビーカーに息子(10ヶ月)を乗せ、おむつや離乳食などの入ったリュックを背負い、お財布やティッシュの入ったバッグを肩からたすきがけ。 だっこ紐はベビーカーに格納し、カメラを首からぶら下げる。よし、と。

 はっきり言って、ひとりで下町歩きをする時とは比べ物にならない荷物の数々。そしてそれらは、ひとつにまとまると言うこともない。 必要なタイミングで必要なものをさっと取り出すためには、これが一番合理的な身につけ方なのだ。しかし、どんなに荷物に埋もれようとも、今日の私はウッキウキなのである。

 というのも、下町好きの私としては、息子の下町デビューを一体どこにしようかとず~っと考えていた。 そう、妊娠中もずっと。彼がお腹にいる時も月に一度は下町を出歩き、臨月も浅草にいた。お腹をさすりながら、「出てきたらどこに一緒にいこうかね~」と夢見るように話しかけていたのだ。 そして、それに対してひとつの答えが出た時からもう長いことウッキウキだったのである。一度思い浮かんだらこれしかない。これ以外に考えられない。 そんなわけで、夫を口説き一家三人でやってきたのは、浅草花やしき。

 下町の祭りを見に行くのもいいし、職人さんの精緻な仕事を観るのもいいけれど、やっぱり子供と一緒に行くならば、楽しいのがいい。 とはいえ、まだ生後10ヶ月の赤ん坊。あまり激しい遊びはできないし、ストーリー性を楽しむものだって理解できない。 それに、広過ぎる場所だとこの大荷物を抱えて、親も子も疲れ果ててしまうだろう。 そういったありとあらゆる懸念が渦巻く中、燦然と輝く答えをビシッと叩き付けてくれたのが、浅草が誇る日本最古の遊園地、花やしきなのだ。

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諸岡 なほ子
諸岡 なほ子
福岡県大牟田市出身のタレントで、現在、一児の母。作詞家(MONA)としても活動。趣味は読書、散策、落語鑑賞、お祭見物&参加。世界遺産検定2級取得。TBS系「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンター、MBS「住人十色」訪問者など多数出演。著書に『地球のどこかの秘境から』(実業之日本社)。
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/nahoko/