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イタリア発、美食通信 vol.5 by 小林真子

2016-11-22

“Un bicchiere di vino al giorno toglie il medico di torno”
「ウン・ビッキエーレ・ディ・ヴィーノ・アル・ジョルノ・トリエ・イル・メディコ・ディ・トルノ」

今回のイタリアのお酒にまつわる諺は、「一日グラス一杯のワインは医者いらず」です。この諺は日本にも同じ意味の諺がありますね、「酒は百薬の長」。ワインを飲む言い訳として大変都合のいい諺ではありますが、一杯で済まないのが悩ましいところ。

年末の忘年会・クリスマスシーズンに、この諺を頭の片隅に置き、飲み過ぎに注意したいものです。いやいや、イタリアのクリスマスは食事の量が半端ではないので、食べ過ぎにも注意しなくてはならないのですが・・。

さて、この原稿を書いているのは10月下旬~11月初旬なのですが、この時期はイタリアの食卓に欠かせない「ワイン」と「オリーブオイル」の出来立てホヤホヤが登場する時期です。

日本では新ワインはフランスの「ボジョレーヌーヴォー」が有名ですが、自国ワインに誇りを抱くイタリアでは隣国フランスのボジョレーヌーヴォーなど見かけませんし、ましてやボジョレーヌーヴォー解禁に日本人が狂喜乱舞することなどイタリア人は知る由もありません。

イタリアでは新ワインはNovello(ノヴェッロ)と呼ばれ、ワインショップやスーパーの店頭にも並びますが、新ワインは飲み頃を迎えたワインに比べて美味しいわけではないため、「待ってました~!」というような盛り上がりはありません。ノヴェッロの特徴は、通常のワインよりもブドウジュースに近い感覚で酸味や甘味が強く、味に深みは無く軽い口当たりです。

一方、日本でいうところの「新米の季節がやってきた!」という感覚でイタリア人が毎年楽しみにしているのが「新オリーブオイル」です。

イタリア語ではOlio Nuovo(オーリオ・ヌオーヴォ)といい、お皿に取ると黄金に輝く透明な液体なのですが、ボトル入りを見ると濁った濃い緑色をしているのが特徴です。

日本の新米はその美味しさを存分に味わうため、シンプルに炊いただけの白米で頂くのが最高の食べ方ですが、新オリーブオイルもしかり。パンや茹でた豆に垂らして食べると新オリーブオイルそのものの味わいを楽しめます。新オリーブオイルは味がかなり濃く、舌にピリピリするような刺激もあり、この味わいは時期を過ぎたオリーブオイルにはありません。

Ribollita(リボッリータ)という野菜とパンの煮込み料理はこの時期に食べられるトスカーナ州フィレンツェの郷土料理なのですが、リボッリータに新オリーブオイルを垂らして食べるのも最高に美味しい食べ方で、この時期、フィレンツェのトラットリアでは「リボッリータと新オリーブオイル」といったメニューをよく見かけます。


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